公正な判決を求める署名にご協力ください
「吉見裁判」とは、桜内文城前衆議院議員が吉見義明さん(中央大学)の著作を「捏造」であると発言したことを、吉見さんが原告となって名誉棄損で訴えた裁判です。この裁判において、2016年1月20日に東京地方裁判所は、原告の請求を棄却する不当な判決を出しました。東京地裁の判決は、本来「事実でないことを事実のように拵えること」を意味する「捏造」という言葉の意味を「誤りである」「不適当だ」「論理の飛躍がある」と解釈した上で、吉見さんの研究を「捏造」であるとする被告桜内前議員の発言は免責されると判示しました。
地裁判決に向けて、公正な判決を求める国際署名を実施し、多くのみなさまからご協力をいただきました。心より御礼を申し上げます。
さて、吉見裁判はいよいよ高等裁判所へとステージを移します。高等裁判所で逆転勝訴を勝ち取ることができなければ、吉見さんの名誉回復ができないだけでなく、被告側の主張により再び傷つけられた被害女性たちの名誉も回復することができません。そこで、あらためて、高等裁判所に対して公正な判決を求める国際署名をおこなうことになりましたので、ご協力をお願いいたします。
*地裁への署名にご協力いただいたみなさまも、あらためてご署名をいただくようお願いいたします。
第1次集約 2016年6月30日
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YOSHIMI裁判いっしょにアクション(YOいっション)
裁判所に公正な判決を求める国際署名
東京高等裁判所 第19民事部 御中
中央大学の吉見義明さんが日本維新の会(当時)の桜内文城衆議院議員(当時)を名誉毀損で訴えた裁判(平成28年(ネ)第1068号 損害賠償等請求控訴事件)につきまして、私たち日本の市民、そして世界の市民は、裁判所が公正かつ正義の判決をだされますよう切に訴えます。
原告吉見義明さんは、丹念な資料調査と聞き取り等により日本軍「慰安婦」問題の実態解明に誰よりも大きく貢献し、被害者に希望の光を与え、世界に日本の良心を示してきました。ところが被告はこの原告の著書を「捏造」であると発言し、さらに本法廷では、原告が「慰安婦は性奴隷であると断定している部分は捏造である」とも述べています。
研究者の研究業績を捏造であると公言し、さらにその業績の結論とも言うべき事実認定を捏造であると指摘する行為は、研究者に対する重大な名誉毀損であるだけでなく、研究者の社会的存在そのものを否定する暴挙です。
それにもかかわらず、東京地方裁判所の判決(2016年1月20日)は、本来「事実でないことを事実のように拵えること」を意味する「捏造」という言葉を、「誤りである」「不適当だ」「論理の飛躍がある」と解釈しました。その上で、原告の研究を捏造であるとする被告の発言は、免責されると判示しました。極めて強引で、不当な判決です。
「慰安婦」問題の研究者として国際的にも高名な原告の、まさにその業績を何の根拠もなく「捏造」と断定した被告が免責されたことに世界中の市民が驚きを表明しています。高等裁判所においても、このような判決が維持されるならば、日本の司法への信頼は失墜するでしょう。
裁判所におかれましては、歴史と世界に恥じない判決を出されますよう心から要望いたします。