YOSHIMI裁判いっしょにアクション!
「吉見裁判」とは、中央大学の吉見義明さんが、日本維新の会の桜内文城衆議院議員(当時)を名誉毀損で訴えた裁判です。


2016-12-02

吉見裁判 高裁判決&報告集会のお知らせ

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吉見裁判 高裁判決言い渡し
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吉見裁判は昨日(2016年9月7日)、高裁での弁論が終結し、 結審しました。
判決は12月15日です。
多くの方の傍聴、支援をお願いいたします。

DATE:2016年12月15日(木)
TIME:午後3時~(午後2時15分集合)
PLACE:東京高等裁判所101号法廷


★アクセス
東京メトロ丸ノ内線・日比谷線・千代田線「霞ヶ関」 駅A1出口より徒歩1分。
有楽町線「桜田門」駅5番出口より徒歩3分。

※当日は傍聴券が発行され、抽選が行われる予定です( 午後2時15分集合)。また、直前の急な変更もありますので、 お出かけ前にご確認ください。

※判決後に報告集会を実施する予定です。詳細が決まり次第、 お知らせいたします。



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吉見裁判高裁判決報告集会
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DATE:2016年12月15日(木)
TIME:午後6時半~(午後6時開場)
PLACE:中央大学駿河台記念館2階281教室(地裁判決時と同じ)

★アクセス
JR中央・総武線「御茶ノ水駅」徒歩3分
東京メトロ丸の内線「御茶ノ水駅」徒歩6分
東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」徒歩5分

★参加費:500円

★講演者
◎判決の報告:弁護団・吉見義明氏
◎特別講演:香山リカ氏(精神科医・立教大学現代心理学部教授)




植村裁判 第7回口頭弁論&報告集会のお知らせ

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慰安婦報道をめぐる名誉回復を求めての
東京訴訟第7回口頭弁論
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DATE:2016年12月14日(水)

TIME:15時~15時半
PLACE:東京地方裁判所103号法廷

★アクセス
東京メトロ丸の内線・日比谷線・千代田線「霞ヶ関」A1出口より1分
有楽町線「桜田門」駅5番出口より徒歩3分。

※傍聴は整理券の発行と抽選が予想されます。14:45までにお集まり下さい。

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報告集会
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DATE:2016年12月14日(水)

TIME:16時15分~17時30分
PLACE:参議院議員会館講堂(東京都千代田区永田町2-1-1)

★アクセス
地下鉄 有楽町線 ・ 半蔵門線 ・ 南北線 「永田町」 駅 1番出口よりすぐ
地下鉄 丸ノ内線 ・ 千代田線 「国会議事堂前」 駅 1番出口より徒歩5分

※資料代:500円(事前申込は不要です)

▽弁護団から 《これまでの到達点 今後の焦点》
▽植村隆さんから 《広がる支援と理解 反響を呼んだ 『真実』 韓国版》

2016-10-04

吉見裁判 高裁第2回口頭弁論&報告集会 参加記

東京高等裁判所第2回口頭弁論参加記

 20169615時より、東京高等裁判所101号法廷において、高裁第2回口頭弁論が開かれ、多くの傍聴人が詰めかけた。今回の口頭弁論で東京高裁での手続きはすべて完了し、結審となった。

●控訴人(吉見氏)側陳述
 口頭弁論では、まず控訴人代理人大森典子弁護士による陳述が行われた。まず、大森弁護士は、今回の控訴審において、控訴人は大きく二つの柱に沿って主張を展開してきたことを確認した。一つは、地裁判決の誤りを指摘すること。そしてもう一つは、地裁判決の誤った言葉の理解を是正して、外国特派員協会での会見における桜内氏の発言そのものに即して法を適用すれば、当然に被控訴人(桜内氏)の発言は違法な権利侵害として控訴人の権利救済が認められるはずだ、ということの二点である。
 以上の二つの柱から、地裁判決の誤りはすでに明らかであり、また桜内氏の発言を一般の人の普通の注意と見方を前提に理解すれば、その発言は研究者に対する究極の名誉毀損にあたると述べた。さらに、吉見氏が仮に捏造をしたというのであれば、被控訴人側はその真実性を立証する必要があるが、それが全くなされていないので、被控訴人の発言が名誉毀損にあたり、控訴人に対する被控訴人の損害賠償義務は当然認められるべきだとも主張した。
 最後に、裁判のなかでも被控訴人が控訴人の名誉を毀損する発言を繰り返していることにより、控訴人は一貫して被害を受け続けている。そのため、裁判所はこのような発言が表現の自由のらち外にある、許されないものであることを明確に示すべきだと述べ、陳述を終えた。
 
●被控訴人(桜内氏)側陳述
 次に、被控訴人代理人である荒木田修弁護士による陳述が行われた。荒木田弁護士はまず、控訴人側が期限を過ぎた段階で新たな準備書面を提出したことに対し反論した。その後、①「慰安婦」が性奴隷か否かは裁判所の評価の問題であること、②吉見氏が捏造をしたとするのであれば、その真実性の立証が全くなされていないという控訴人側からの批判に対する反論、③控訴人は被控訴人が主張を歪曲・すり替えをしていると批判しているが、「そのような意図を有したことは一切ないし、その必要もない」という三点について主張を展開した。そして、最後に荒木田弁護士は、「被控訴人の本件控訴は速やかに棄却されるべきである」と述べて陳述を終えた。控訴人側からの追及に対して、何も答えていないに等しい陳述であった。

●控訴人(吉見氏)本人による陳述
 両代理人による陳述のあと、控訴人である吉見氏からも陳述がなされた。吉見氏はまず、『従軍慰安婦』(岩波書店、1995年)が捏造だと断定した桜内氏の発言は、研究者にとって致命的な名誉毀損になると述べた。その上で吉見氏は、これまで日本軍「慰安婦」制度は、軍性奴隷制度であったことを、文書・記録・証言などの史料に基づいて、厳密に実証するという姿勢を貫いてきたのであり、もちろん捏造など一切していないと強く主張した。
 また、桜内氏の発言によって、吉見氏がいかに被害を受け、精神的に深く傷ついてきたのかが率直に述べられた。それにも関わらず、裁判のなかで被控訴人側は吉見氏が捏造をしたとする真実性を全く立証していないこと、さらにはなんら反省することなく、この裁判が「自由な言論を封殺する濫訴」、「SLAPPStrategic Lawsuit Against Public Participation)訴訟」などと歪曲を繰り返していることに対しても強い批判をおこなった。
 最後に吉見氏は裁判所に対して、研究者にとって捏造したと言われることが当人の名誉と人格をどれだけ深く傷つけることになるか、ということをよく理解した上で、論理整合的で公正な判断を要望して陳述を終えた。

●被控訴人(桜内氏)本人による陳述
 最後に桜内氏本人からも陳述が行われた。桜内氏は、まず、控訴人である吉見氏が意見陳述のなかで「私は約5万人以上の女性たちが軍のための性奴隷にされたとは述べていますが、「強制連行された20万人の性奴隷」とはどこにも述べていません」と証言したことに対して、「これは完全な嘘であり、更なる捏造である」と発言した。桜内氏は、控訴人側が提出した『従軍慰安婦』の英訳本の記述をもとにして批判しているようだが、全くの事実誤認といえる。
 その後、原審および控訴審を振り返りながら三点について意見を述べた。一つめは、桜内自身が本人尋問の際に、吉見氏が捏造したとは考えていないという供述をしたと指摘する被控訴人側の主張は「曲解」であること。二つめは、控訴人は「研究者の名誉」をしきりに主張するが、「自らの仮説に都合の良い史料のみをつまみ食いしただけ」であり、「嘘と捏造を繰り返すような者は、断じて「研究者」の名に値しない」ということ。そして三つめは、被控訴人側の主張する「慰安婦=性奴隷」は、国際法上の奴隷要件に合致していないということをあらためて主張した。
 最後に桜内氏は、「あまりに卑劣な控訴人の策謀に、私は、決して屈する訳にはいかない」と威勢のよい言葉を口にした。その上で、「控訴人のような想像もつかない人」が世の中にいるのだということが裁判のなかで分かり、「むしろ感謝申し上げる」とまで発言して陳述を終えた。

高裁第2回報告集会参加記

 東京高裁での口頭弁論終了後、中央大学駿河台記念館670教室に場所を移して報告集会が行われた。報告集会では、共同代表の吉田裕による挨拶のあと、弁護団によって口頭弁論の内容が報告された。また、吉見氏本人からも口頭弁論での感想や今後の意気込みが語られた。
 そして、今回の報告集会では、スペシャルゲストとして小野沢あかね氏をお招きし、「戦前日本政府は性奴隷制をどう否定して来たか」というテーマのもと、報告をしていただいた。小野沢氏は、「「慰安婦」は売春婦(公娼)であり性奴隷ではない」という桜内側の発言に対する反論を述べた意見書(YOSHIMI裁判いっしょにアクション!『日本軍「慰安婦」制度はなぜ性奴隷制と言えるのか PartⅢ』201510月に収録)を東京地裁に提出されており、今回の報告もその意見書の内容を中心としたものであった。それに加えて、吉見裁判地裁判決において性奴隷制の議論に踏み込まない裁判所、あるいは「日韓合意」において性奴隷制という言葉を消し去ろうとしている日本政府への批判も意図していた。小野沢氏の報告は、性奴隷制を認めたがらない日本政府・日本社会の今日の在り方を考えるために、近年の新しい研究成果からも補強しつつ、戦前日本政府による性奴隷制隠蔽の歴史をあらためて検討するという充実したものであった。
 最後に、報告で紹介してきた戦前日本政府による性奴隷制隠蔽の歴史から、いまを生きる私たちがどういう教訓を得られるのかについて三点述べられた。一つは、性奴隷制の存在の隠蔽は、将来に禍根を残すということ。二つめは、女性たちの「自由意思」を強調して、背後の権力関係(親に売られている、前借金によって人身拘束されているなど)を隠蔽した戦前日本政府のやり方は、現在の日本政府にも通ずること。三つめは、そうした性奴隷制に関する認識を深化・拡張していくことの重要性と、その上で吉見裁判が持つ意義について述べられ報告を終えた。

 小野沢氏による報告のあと、「慰安婦」問題に取り組む各団体からアピールが行われた。最後に共同代表の梁澄子による挨拶と、司会から高裁判決に向けてさらなる協力を支援者に求める言葉が述べられ、閉会となった。(事務局)

2016-09-21

一橋祭講演会 歴史認識問題を考える―日本軍「慰安婦」問題―

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一橋祭講演会
歴史認識問題を考える—日本軍「慰安婦」問題—
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講師:吉見義明氏・川田文子氏

日時:2016年11月4日(金)14時~16時(13時半開場)
会場:一橋大学国立キャンパス西本館36番教室
http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/kunitachi.html
(JR中央線「国立駅」徒歩12分。当日は混雑が予測されます。お早めのご来場をお願いします。)

※一橋大学の学園祭「一橋祭」の一企画です。
「一橋祭」については、http://ikkyosai.comをご覧下さい。

主催:一橋大学朝鮮近現代史ゼミナール
後援:YOSHIMI裁判いっしょにアクション

2016-09-08

吉見裁判 高裁判決言い渡し

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吉見裁判 高裁判決言い渡し
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吉見裁判は昨日(2016年9月7日)、高裁での弁論が終結し、 結審しました。
判決は12月15日です。
多くの方の傍聴、支援をお願いいたします。

DATE:2016年12月15日(木)
TIME:午後3時~(午後2時15分集合)
PLACE:東京高等裁判所101号法廷

★アクセス
東京メトロ丸ノ内線・日比谷線・千代田線「霞ヶ関」 駅A1出口より徒歩1分。
有楽町線「桜田門」駅5番出口より徒歩3分。

※当日は傍聴券が発行され、抽選が行われる予定です( 午後2時15分集合)。また、直前の急な変更もありますので、 お出かけ前にご確認ください。

※判決後に報告集会を実施する予定です。詳細が決まり次第、 お知らせいたします。

2016-08-25

吉見裁判 高裁第1回口頭弁論&報告集会 参加記

東京高等裁判所第一回口頭弁論参加記

 2016120日、東京地方裁判所は原告の吉見氏に対して不当な判決を言い渡しました。原判決(地裁判決)は、本訴訟で問題となっている20135月の外国特派員協会における桜内氏の発言(以下、桜内発言)中の「捏造」という言葉について、「誤り」あるい「不適当」ないし「論理の飛躍」という意味に理解できるとした上で、桜内氏は免責したのです。これを受けて、128日に吉見弁護団は東京高等裁判所に対して原判決は全部不服であるとして控訴しました。そして、53115時より、東京高等裁判所101号法廷において、高裁第1回口頭弁論が開かれました。

控訴人(吉見氏)側陳述

 口頭弁論の前半では、控訴人(吉見氏)側が15分の陳述をおこないました。
 最初に、控訴人代理人大森典子弁護団長が法廷に立ち、原判決を全面的に批判しました。まず、大森弁護士は、①一般の人は、「捏造」という言葉を「誤り」「不適当」などと、辞書にも書いていない意味で理解することはありえない、②被控訴人(桜内氏)側も地裁の段階で、「捏造」という言葉について「虚構の事実を捏造し」などと本来の意味で使用しており、控訴人・被控訴人の間には「捏造」の意味をめぐって争いがなかったことを指摘しました。そして、①②にもかかわらず、原判決が吉見氏の請求を棄却したのは、結論ありきで事実認定をおこなったと考えざるを得ないと述べました。その上で、学者がその研究成果を「捏造」といわれることは、学者生命を奪いかねない、究極の誹謗中傷であることをあらためて確認しました。(なお、この点に関連して、控訴人側は、418日に、歴史学者で東京大学名誉教授の木畑洋一氏による「意見書」を東京高裁に提出しています。この「意見書」は歴史研究者の立場から、「捏造」ということが持つ重大性を説得的に論じています。)
 さらに、大森弁護士は、原判決が地裁での原告・被告双方の弁論の内容を踏まえない、いわば「不意打ち」ともいうべきものだったという点を指摘し、控訴人側に十分な主張・立証の機会を保障することを求めました。
 そして、大森弁護士は、本訴訟が当初から国際的にも大きな関心を呼んでいる中で、非論理的な原判決が日本の司法への信頼を揺るがしたことを指摘して、陳述を終えました。
 次に、控訴人である吉見氏が陳述をおこないました。まず、吉見氏は、裁判官が非論理的な判決を平然と書くことに、驚きを禁じえなかったと率直に語りました。その上で、以下のように原判決の不当性を批判しました。まず、研究世界での科学者の研究倫理規定において、「捏造」は許すべからざる不正行為と明記されていること、そして、「捏造」は「存在しないデータ、研究結果等を作成すること」と明確に定義されていることを紹介しました。さらには、地裁第7回口頭弁論(2015420日)において、当の桜内氏が、吉見氏は捏造していないと認めていた事実を指摘しました。また、「慰安婦」は「性奴隷」であるということについて、地裁で吉見氏側は文書・記録・証言を根拠に事実を明らかにしてきましたが、桜内氏側はその論証を崩すことはできなかったと指摘しました。続いて、吉見氏は、桜内発言と原判決によって、大きな被害を受けていることを紹介し、原判決が安易に桜内氏を免責したために、名誉がますます毀損されていることを指摘しました。また、原判決を受けた後に、桜内氏がツイッターで「もう『慰安婦=性奴隷』とは言わせない」などと述べていることを取り上げました。
 
被控訴人(桜内氏)側陳述

 次に、被控訴人の陳述が15分間おこなわれました。
 法廷に立った桜内氏は、原判決を「公正公平」なものとして評価しました。そして、桜内氏は、吉見氏の訴訟は、吉見氏自らに批判的な言説を封じ込めようとする「SLAPP訴訟」であり、この訴訟の目的が「慰安婦=性奴隷」という「自らの政治的主張」を裁判所に認めさせる「政治的意図」からなされたものであると、非難しました。これは、自らの名誉毀損発言の重大性を全くといっていいほど理解していない、極めて不当な発言です。
 さらに、桜内氏は奇妙な議論を展開します。それは、吉見氏が第一回口頭弁論の前に高裁に対して提出した「陳述書」(2016420日)をめぐっておこなわれました。この「陳述書」の中で、吉見氏は、「原判決」が同氏の著作を正確に引用せずに判決を下したことを批判して、「原判決は,「原告が著書に『従軍慰安婦は性奴隷ないし性奴隷制である』と記述しているという事実」と繰り返し述べていますが,そのような事実はありません」と述べています。ここで吉見氏が問題としているのは、誤解のないようにもう一度述べますが、引用の不正確さです。吉見氏の著書(『従軍慰安婦』岩波新書、1995年)には、たとえば、「『従軍慰安婦』とは日本軍の管理下におかれ,無権利状態のまま一定の期間拘束され,将兵の性交の相手をさせられた女性たちのことであり,『軍用性奴隷』とでもいうしかない境遇に追い込まれた人たちである」との記述はありますが、「従軍慰安婦は性奴隷ないし性奴隷制である」との記述は存在しないのです。そのことを、吉見氏は「陳述書」の中で指摘したわけです。
 ところが、桜内氏は、「陳述書」のこの記述を誤って解釈しています。桜内氏は、この記述を、吉見氏が「慰安婦」は「性奴隷」ないし「性奴隷制」であるとの議論をしたことはない、という意味だと解釈します。そして、これは、吉見氏がこれまでに発言してきたこと(たとえば、地裁での原告本人尋問で吉見氏が「私の岩波新書『従軍慰安婦』の中心的な命題の一つは、慰安婦は軍用性奴隷であるということです」と述べたことなど)と「正反対」であるとします。したがって、桜内氏の立場では、「陳述書」の当該部分は、「嘘」ないし「偽り」だということになるわけです。そうした議論をした上で、桜内氏は、控訴人陳述書は信頼性を自ら失わしめていると断言しました。言うまでもなく、これは桜内氏の初歩的な誤読であり、全くの論外です。
 なお、口頭弁論の前日である2016530日、日本歴史学協会、歴史学研究会、歴史科学協議会、日本史研究会、東京歴史科学研究会等の歴史学関係15団体が、「日本軍「慰安婦」問題をめぐる最近の動きに対する日本の歴史学会・歴史教育者団体の声明」を発表しました。この声明では、吉見裁判の原判決を「不当な判決」と批判しています。この声明は、控訴人側を歴史学関係者たちが全面的に支持したものといえます。控訴人側は重要な証拠としてこの声明を高裁に提出しました。ところが、この声明に対して桜内氏は法廷において、「特定のイデオロギーに基づく政党の影響下にある団体が名を連ねている」として、「政治的主張が色濃く反映されたもの」と述べました。歴史学関係15団体はいずれも日本の歴史学を代表する団体で、桜内氏の主張は根拠のない誹謗中傷です。
 被控訴人代理人である荒木田修弁護士も法廷に立ちました。まず、荒木田弁護士は、問題とされている桜内発言は、吉見氏の著作を「捏造」と述べたわけではなく、「慰安婦は性奴隷であるという命題はすでに捏造である」という趣旨だったと解釈できるのであるから、控訴人の名誉を毀損するものでは全くないと主張しました。
 そして、桜内氏に続き、荒木田弁護士もまた、大変奇妙な主張をおこないました。控訴人側は「捏造」という行為の重大性を裁判所に理解してもらうために、証拠として研究上の不正行為などを定めた「東京大学の科学研究における行動規範」を提出していましたが、これについて荒木田弁護士は、「規範」は自然科学の分野に妥当するもので、人文・社会科学分野には必ずしも該当しない、と主張したのです。東京大学をはじめとして各大学で制定されている「規範」は、当然のことながら、人文・社会科学分野をも対象にしたものです。荒木田弁護士の陳述は事実誤認であり、調査不足を露呈したものといえます。
 そして、荒木田氏は、「常識に還れ」(福田恒存の言葉を借りたとのことです)と言い放ち、陳述を終えました。
 以上から、被控訴人側の主張は、論理の破綻を来しているといえますが、それ以前に初歩的な誤読をしていることや、調査不足が深刻であることが露呈しました。

次回期日の決定と報告集会

 両者の陳述終わったところで、裁判所側は今後の進行について協議しました。裁判所側は、主張を尽くすために口頭弁論の開催が必要であるとの控訴人側の意見を容れ、96日(火)に第二回口頭弁論を開くことを決定しました。

 口頭弁論終了後、控訴人側はただちに衆議院第一議員会館に移動して、報告集会を開催しました。報告集会では、口頭弁論の内容が報告されるとともに、高裁での勝利に向けて引き続き取り組んでいくことが確認されました。
                                  (一事務局員)

2016-08-03

植村裁判 第6回口頭弁論&報告集会のお知らせ

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慰安婦報道をめぐる名誉回復を求めての
植村訴訟第6回口頭弁論
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DATE:2016年8月3日(水)
TIME:15:00~15:30
PLACE:東京地方裁判所103号法廷

★アクセス
東京メトロ丸ノ内線・日比谷線・千代田線「霞ヶ関」A1出口より1分
有楽町線「桜田門」駅5番出口より徒歩3分。

※傍聴は整理券の発行と抽選が予想されます。14:15までにお集まり下さい。


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報告集会とシンポジウム
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DATE:2016年8月3日(水)
TIME:16:15~17:45
PLACE:弁護士会館502A~F
         ※裁判所のすぐ隣。日比谷公園側です。

第1部:裁判の報告
≪週刊文春記事が喚起した憎悪のメールとFAX≫
植村東京訴訟弁護団から

第2部:シンポジウム
≪メディアの萎縮を打ち破れ≫
 香山リカさん、新崎盛吾さん、岩崎貞明さん